【Q9】受託者になったら自分の口座で管理すればいいの?
Question
受託者になったら自分の口座で管理すればいいのでしょうか?
Answer
民事信託で受託者が預かる金銭は受託者の個人財産ではありません。
受託者は分別管理義務(信託法34条)を負います。
分別管理義務とは信託財産である金銭と自己の金銭を分けて管理しなくてはいけないという義務です。
よって個人財産とは分離し、以下の条件に見合う口座にて管理する必要があります。(これを信託口口座といいます)
① 受託者死亡時に受託者の相続財産とならないこと
受託者が死亡してもそれだけでは民事信託は終了しません。(信託契約で終了事由としていた場合を除く)
よって、スムーズに次の受託者の名義に変更する必要があります。
② 受託者個人の債務と信託口口座の預金が相殺されないこと
③ 受託者個人の債権者から信託口口座が差押えられないこと
④ 受託者個人の破産(個人再生)申立等により名寄せされないこと