【Q5】アパート経営者が民事信託を行うメリットは?
Question
アパート経営者が民事信託を行うメリットはあるのでしょうか?
Answer
現在のアパート経営者(Aさん)を委託者兼受益者とし、その子供(Bさん)を受託者とします。
民事信託設定後、Aさんが認知症等になっても
受託者Bさんが単独で信託不動産の処分等ができるようになります。
民事信託契約を締結した後、民事信託の対象となるアパートの登記名義を今までの所有者であるAさんから、
受託者Bさんに変更する手続きを行います。
これにより金融機関・司法書士等は今後は受託者であるBさんに対して本人確認や意思確認を行えばよくなり、
仮に民事信託締結後にAさんが認知症等になったとしても、
受託者Bさんは単独で民事信託で定められた権限内の処分(売却・リフォーム等)を行うことが出来ます。
また金銭も同時に信託することで、
施設の入所費用等信託の内容に即した高額な金銭の支出も受託者が単独で行うことが出来ます。
民事信託は裁判所が関わらない手続きのため、成年後見制度のように裁判所に報告する義務はありません。