成年後見人が看取るということ
日本平ホテルから見える富士山
今日の静岡はよく晴れて、春がすぐそこまでやってきています。
春は新しい出会いの季節でもありますが
別れの季節でもあります。
「芽吹く」季節は何かを呼ぶのか、
被後見人さんの具合が悪く、お一人は亡くなり、
お一人は危篤状態が続いています。
後見業務や、死後事務委任(亡くなった後の手続きを委任されること)を行っていると、人の死に直面する場面が
どうしても増えていきます。
後見人の仕事は法律行為と財産管理だから
看取ることは後見人の仕事じゃない!
というご意見もあろうかと思いますが
人生の終盤に縁あってかかわりを持った方々が
安心して旅だてるように看取るのも
後見人の役目だと私は考えます。
が、しかし。それには相当な覚悟が必要です。
現状、成年後見人に医療の同意権はありません。
前々から同意権を付与するかどうかの議論が続いて
いましたが、自民・公明党が成年後見人にも
医療行為の同意を可能にする改正案を国会に
提出する予定になっています。
親族の方がいる場合には、(本人の意思が確認できないことを
前提として)親族が同意するかどうか決め、延命治療に関して
も親族が決めているのが現状ですが、
後見人に同意権が付与されることになった場合、
身寄りのない被後見人の場合には、
後見人が決めていくことになります。
重い・・・・。
この重さに専門職後見人は耐えられるのであろうか。
私も身寄りのない方の成年後見人に就任しているので
いつかは来るその時の覚悟を決めておかなくてはなりません。